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第2回 MT5とMT4との違いについて~MT5はMT4の後継バージョン

MT5はMT4の後継バージョンとしてリリースされました。MT5はMT4に比べどのような点が進化しているのでしょうか。こちらの記事ではMT5がMT4に比べ進化している点を簡単に解説します。

 

MT4の後継として登場したMT5

MetaTrader 5(MT5)は、MetaQuotes Ltd.が2005年に発表したMT4の後継として、2010年6月に登場しました

多機能のFXツールとして世界中に広まったMT4に比べ、MT5は具体的にどのような違いがあるのでしょうか?
代表的には以下の3つの違いがあります

  • チャート表示や取引できる商品の多彩さ
  • 時間足チャートの豊富さ
  • バックテスト機能の充実

 

①チャート表示や取引できる商品の多彩さ

MT4は実質的に為替特化型のプラットフォームです。チャートの表示や取引できるのはFXに加えCFDに限られます。CFDの活用で株式や株価指数や商品のチャート表示や取引はできるものの、MT4は現物の株式取引などには対応していません。

一方、MT5は為替のみならず株式、株価指数・商品の先物などの取引にも対応したプラットフォームです。ただしフィリップ証券も含め、2023年10月時点では日本国内で利用できるMT5はFXとCFDに限られています。
しかし海外では、既に株式や先物の取引プラットフォームとしてMT5の利用がスタートしています。

MT5はMT4に比べ、対応する金融商品の数が非常に多いプラットフォームです。


MT5の公式サイトではMT5を「外国為替と株式市場の為の協力なプラットフォーム」と紹介
(https://www.metatrader5.com/ja)

 

②. 時間足チャートの豊富さ

MT4で表示可能な時間足は、1分足・5分足・15分足・30分足・1時間足・4時間足・日足・週足・月足に限られます。

一方、MT5は分足で1~6分・10・12・15・20・30分足、時間足で1~4時間・6・8・12時間足の表示が可能です。当然、MT4同様に日足・週足・月足の表示もできます。

表示できる時間足チャートの豊富さは、マルチタイムフレーム分析を行う際の大きな武器です。MT5はMT4に比べ、マルチタイムフレーム分析の使い勝手が大きく向上しています。


MT5はMT4に比べ豊富な時間足の表示機能を持つ

 

③バックテスト機能の充実

自動売買を行う前にはバックテストが必要不可欠です。MT4にもバックテスト機能はありますが、必要最低限の機能に限られていました。

一方で、MT5は、「可視化」、「フォワード最適化」、「市場スキャン」などの機能が追加され、より一步踏み込んだバックテスト及びテスト結果の分析ができます。バックテスト機能の充実により、MT5では自動売買のハードルが一段下がったといえるでしょう。


MT4に比べMT5はバックテストの分析画面も充実

まとめ

MT4の後継として開発されたMT5は、MT4にはない様々な機能があるものの、MT4で利用できたインジケーターやEAの利用ができません。よって、乗り換えが進まず特に国内では普及が遅れています。しかし、海外ではMT5が普及を始めており、国内でも今後徐々にMT5の利用が広まる可能性があります。

フィリップ証券では、既にMT5によるFX及びCFDの取引サービスを提供しています。今後国内でも普及が予想されるMT5を、フィリップ証券でまずは試してはいかがでしょうか。

 

執筆者紹介

FX雑誌『外国為替』の編集長。元FX攻略.com副編集長。

成功しているトレーダーや証券会社への豊富な取材経験を生かし、公正かつ独自性が高い執筆をモットーとしている。
また、個人投資家として、FX、海外株式、先物、暗号資産など、幅広いジャンルへの投資を行っている。